re: 自己責任メソッド

「いかなる失敗も必ず本人に大半の責任がある」という前提を固定する事で、一般化の安定性を向上させるメソッド。

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主な特徴

A. 本当は分かっていなくても分かった事にできる
情報が足りない、状況が複雑すぎる、知らない分野である、面倒なので調べたくない、考えるのが面倒くさい等の理由で問題の原因が分からない時、とりあえず本人が悪いという事にしてしまえば、本来考慮しなくてはならない周辺情報を無視して一般化し、常に一定のパターンで自説を展開し、一定の結論を導く事ができる(他の要素と異なり「本人」はどのような問題にも必ず存在する)。

B. より重要な原因の存在を隠蔽できる
例えば本当はシステムやルールに欠陥があり、そのせいで問題が起きているのだとしても、「対処できない本人が悪い」という事にしてしまえば、システム本体が持つ欠陥について考えたり修正したりする必要がなくなる。

C. 自己肯定効果
「全ての失敗は本人に責任がある」というのは「全ての成功は本人の力である」と言っているのと同じなので、自分が失敗していない(と本人が思っている)場合、失敗者に「お前が悪い」と言って自説を展開する事自体が、同時に自己肯定として機能する。

Z. ポジティブ教との親和
長年に渡る教育の成果により、「外的原因があると考える」事は実際の状況に関わらず常に弱く醜い行為とされ、逆に「自分のせいにする」事は実際の状況に関わらず常に強く美しい行為だと見なされる傾向が非常に強い。そのため「他人に原因を求めるからお前はダメなんだ」といったような事を最初に言ってしまえば、ポジティブ教同調圧力を利用して相手を黙らせた上で、本来考慮しなければならない周辺情報を無視して一般化し、常に一定のパターンで自説を展開し、一定の結論を導く事ができる。

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via
http://d.hatena.ne.jp/hokusyu/20080227/p1