re: 「つまらない」と書くべきではない

そうなる理由

1. ポジティブ教との兼ね合い
「つまらない」などと口にしようものなら、「他人の作品をつまらないと言う人間は、後ろ向きで心の汚いネガティブ人間」「きっと人格的に問題があるはず」などと見なされるので、間違っても「つまらない」とは言えない。

2. アフィリエイト
アフィリエイトは読み手に買って貰えないと収入にならないので、つまらない作品のレビューを書いても意味がない。

3. カウンターの取り合い
一昔前は、他人の作品に対して「つまらない」と発言するのはカウンターだった。いわゆる「皆が面白いと言っている物をつまらないと切り捨てる俺は特別、かっこいい」という中二病的な自己顕示システムとして機能していた。しかし、その状態が長く続き、「つまらない」を自己顕示手段として用いる人間がそこら中に溢れ、個別に認識する必要がなくなるほどに没個性化すると、かつてカウンターだったそれらの態度は、すっかりベタの位置になった。ベタが入れ替われば当然カウンターの内容も逆になり、「つまらないと言う人間がつまらない」「マイナス評価は他人の役に立たない」「自己顕示かっこ悪い」といったように、ベタな「つまらない」をやっている人間を叩く立場に立った方が、むしろ「俺は特別でかっこいい」状況を作りやすくなった。

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via
http://d.hatena.ne.jp/kossetsu/20080428/p1