re: 閲覧権だぁ?

http://d.hatena.ne.jp/banraidou/20071208/1197076420

元の話は要約すれば「もはや末端のコピーまで管理できないので、もう管理しない事にして、その代わり税金みたいな形で見てるか見てないか関係なく全員から一定の金を取る」という趣旨。これを角川歴彦が「閲覧権」と呼称。元エントリでは「コンテンツ税」とも言っているが同じ事
そこらのどうでもいい厨房ですら鼻クソほじりながらコピーを作る事ができ、動画サイトに上げてしまえば後は野となれ山となれ、という現代においては、もはや複製権にあまり価値がないのは事実であり、複製阻止は諦めて閲覧段階でもっと金を取るようにしよう、という結論に至るのは理解できる

日本の権利者はすぐに訴えてやめさせようとするが、日本の起業マインドを萎縮させるだけ。日本の競争力強化にもつながらない
(中略)
今の問題は、払う人からはたくさんお金を取り、払わない人は見過ごしているという偏ったお金の取り方だ

元エントリは全体的に猛烈な拒否反応を示しているが、総括はともかく、角川の思考の過程自体は別に奇異な物ではない。むしろ模範的ですらある。もっとも、しきりに国益とかYouTubeを例に出してはいても、それは大義名分であり、実際には全部自分でやる気で第三者にやらせる気は毛頭無い、といった印象は受けるが。

これ、どう考えても個別課金にはなり得ないでしょ? 配分、どうすんのよ?

既存の大手企業が結託してシステム管理会社を作り、その中で配分する。この枠に入るには条件を付け、それを飲まない新参は実質的に業界から排除する。既存の権利構造が固定化できて一石二鳥。この形は前例(B-CASと地上波デジタル)がある

完全なDRMが前提? 著作権保護技術が完璧なんだったら、それこそ利用者との契約関係が完全に漏れなく結べるってことじゃないの? それなのに、そのうえでさらにお金を薄く広く取ろう? なにこれ?

これは文頭で強調されていて、確かに矛盾しているが、これに関しては元記事の記述からして間違っている可能性がある(「完全なDRMが前提」という文字列が載っているのはInternet Watchの方だけで、しかも角川でなく記者が言っている)