re: 「処女や童貞のまま死ぬと妖精になる」の元ネタは「ジゼル」ですが

http://noraneko.s70.xrea.com/mt/archives/2007/1125212056.php

元エントリの主題(はしご問題)と関係ないので恐縮だが、この手の言説には前々から疑問がある。

心に病を抱えている人にとっての最悪の事態とは、「敵」に攻撃されることではなく、「味方」と思っていた相手に見捨てられる、拒絶される、約束を反故にされる、途中で態度を変えられることである。

心に病を抱えていようがいまいが、味方だと思ってた奴に裏切られて「ま、そんなもんだよねw」とボケーっとしてられる奴がいるのかどうか。誰でもかなり怒るのではないか。もし本当にその程度のダメージしか受けないのなら、それはそもそも別に味方だと思ってなかった、というだけの事ではないのか。

(これを「陰性転移」という。過去に信頼していた人間に見捨てられたり裏切られた記憶が甦り、「こいつも同じか」という怒りが加算されるので、今まで溜め込んできた恨みつらみの分まで上乗せして、『今現在依存している相手』に、まとめて謝罪と賠償を求めるのだ。陽性から陰性にいきなり転移が変化することは良くあるパターンである)

いったん認識した相手は好きか嫌いのどちらかにしか振れないというのは、誰にとっても当たり前ではないのか。好きでも嫌いでもない位置に置ける人間とは、そもそも「どうでもいい」と思える人間だけではないのか。
「大人の人間関係(笑)」とは、ほとんど全ての人間を「どうでもいい」の位置に置く事で、ダメージ発生率を下げるコミュニケーションスキルだと認識しているのだが。